グランドキャニオン周辺にはたくさんの先住民(インディアン)が住んでるので、アメリカ政府が管理する「国立公園」という形ではなく、彼ら先住民のためにいくつかの自治区を設けています。グランドキャニオンの谷底にある”伝説の秘境”として人気の高いハバスパイ(Havasupai)は、グランドキャニオン・サウスリムからヘリコプターで行くことが出来ますが、その地域も正式にはグランドキャニオン国立公園ではなく、ハバスパイ・インディアン居留地(Havasupai
Indian Reservation)です。
しかし、ハバスパイが本当のグランドキャニオンではないなどと言われることは、まずないでしょう。 そこに広がる景色は紛れもなくグランドキャニオンであり、地質学的にもキャニオン(峡谷)が創られた過程も同じです。
「本物のグランドキャニオンではない」と言われる理由は、グランドキャニオン・ウエスト空港や展望台のある場所は国立公園に指定されている地域ではないということだけです。
しかし、コロラド川を挟んだ向こう側(対岸)はグランドキャニオン国立公園の管轄地域なのです。川を挟んだ片方がグランドキャニオンだけど、もう片方はグランドキャニオンではないなどということは非常におかしな話です。それは単に、どこの、誰が、管轄しているかだけの違いなのです。
実際にグランドキャニオン・ウエスト(インディアン居留地
側)の絶壁に立って対岸を見れば、その偉大さも、何億年に渡る地層にも、何の違いもないことがわかります。
身近な例で考えると、日本の象徴の1つとも言える富士山は山梨県と静岡県にまたがっていますが、人間が後から勝手に決めた県の境界線を越えた途端に何かが変わるわけではありません。厳密に言えば、山梨県側の富士山と静岡県側の富士山の表情は多少異なるでしょうし、道路の状況など違う面もあるかもしれませんが、富士山の素晴らしさや地質等は何も変わるものではありません。それと非常によく似たことだと説明が出来ます。
有名なモニュメントバレーも同様に、国立公園や国定公園ではありません。なぜ国立公園にされていないのか、その理由など詳しくはモニュメントバレーのページをご覧下さい
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● グランドキャニオン・ウエストの魅力
むしろ、このグランドキャニオン・ウエストは、国立公園にされていない分、大自然が手付かずの状態で残っており、柵なども一切ないところがほとんどで、それが大きな魅力となっています。さらに、グランドキャニオンのサウスリムやノースリムは標高も高く、峡谷の幅もあまりにも広いため、谷底を流れるコロラド川も非常に遠くかすかに見えるだけで、実際に目で見てもどの程度の距離なのかわからないことでしょう。対してグランドキャニオン・ウエストは、峡谷の幅と標高が若干低い分、距離感がつかみやすいでしょう。
自然との一体感はこちらのグランドキャニオン・ウエストのほうが得られるという声も多くあることは事実です。
モニュメントバレーが国立公園になっていない理由の1つでもあるのですが、国立公園となると規制が大変厳しいため、数々の制約が生まれます。 このグランドキャニオン・ウエスト地区ではヘリコプターでコロラド川が流れる谷底に降りたり、その谷底を流れるコロラド川をボートで遊覧するというようなことも、ラスベガスからの日帰りツアーで可能です。
2007年春には、このグランドキャニオン・ウエストに「スカイウォーク」という新名所が誕生しました。
スカイウォークはグランドキャニオンの絶壁に作られたガラスの橋で、その高さは実に1200メートル...絶壁から約20メートル空に突き出たガラスの橋は
地上にあるどの高層ビルよりもはるかに高く、まさにその名のとおり「空を歩いている」ような感覚です。世界中探しても他にこんな場所はないでしょう。
規制の厳しい国立公園の管轄地域内では、このような物を作ることは不可能なのです。
このように、以前は国立公園が管理するサウスリムやノースリムが観光の中心だったものが、グランドキャニオン・ウエストの魅力が発見され、さらにスカイウォークという新名所も誕生したことにより、近年特に人気が出ています。
● グランドキャニオン・ウエストとサウスリムとの違い
グランドキャニオン国立公園の中心地であるサウスリムと、このグランドキャニオン・ウエストの違いは
標高と峡谷の深さの違いです。
国立公園の観光の中心地であるサウスリムのビレッジと、コロラド川が流れる谷底との標高差は場所によりますが平均で1500メートルほどです。グランドキャニオン・ウエストでは1200メートルほどなので、約4/5の深さということになります。
しかし、4/5のサイズになっても、それに代わるメリットも存在することも確かです。サウスリムよりもラスベガスからの距離が近いので、所用時間が短くてすむこと、地理的条件、標高の違いによってグランドキャニオン・ウエストのほうが悪天候になる確立が低いこと
、そして上記にもあるとおり、手付かずの大自然が残っていて自然との一体感が得られることなどです。飛行機に弱い方、あまり長い間の飛行は辛いなどという方にはグランドキャニオン・ウエストのほうが安心かもしれません。
また、そのような方はバスツアーもオススメ致します。グランドキャニオン・ウエストへも、グランドキャニオン・サウスリムへもバスのツアーを行っております。